静的ルーティング(スタティックルート)とは?
静的ルーティング(スタティックルート)とは、ネットワーク上の経路情報のうち、管理者が手動で固定的に設定した経路のことです。この経路情報は、外部から得た情報に基づいて動的に設定される経路よりも優先して使用される特性を持っています。インターネットなどの広いネットワークでは、すべての宛先に対する経路を手動で指定することは現実的ではないため、経路が不明な場合に転送する先を決めておく「デフォルトルート」が設定されます。ネットワーク末端のコンピュータは、通常、デフォルトルートのみで運用されることが多いです。
Windows Serverの設定方法
※コマンドプロンプトを管理者権限で起動して実施してください。
route add [宛先アドレス] mask [宛先サブネットマスク] [ゲートウェイアドレス]例えば、宛先が172.16.1.0/24でゲートウェイが192.168.1.1の場合、以下のコマンドを使用します。
route add 172.16.1.0 mask 255.255.255.0 192.168.1.1このコマンドは一時的な設定であり、システムの再起動後には消去されます。
永続的に設定するには、-pオプションを追加します。
route -p add 172.16.1.0 mask 255.255.255.0 192.168.1.1Linuxの設定方法
ip route add [宛先ネットワークアドレス/プレフィックス] via [ネクストホップアドレス]例えば、宛先が192.0.2.0/24でネクストホップが10.0.0.1の場合、以下のコマンドを使用します。
ip route add 192.0.2.0/24 via 10.0.0.1この設定も一時的なものです。永続的に設定するには、対応するインターフェースの/etc/sysconfig/network-scripts/ディレクトリ内にroute-<interface>ファイルを作成し、
必要なルートを追加します。
route-<interface>ファイルの書き方
/etc/sysconfig/network-scripts/ディレクトリ内のroute-<interface>ファイルに静的ルートを設定する方法は、主に2つの形式があります。
1.IPコマンド引数形式: この形式では、ip routeコマンドの引数をそのままファイルに記述します。例えば、デフォルトゲートウェイとして192.168.0.1を設定し、特定のネットワークへのルートを追加する場合は以下のようになります。
default via 192.168.0.1 dev enp1s0
10.10.10.0/24 via 192.168.0.10 dev enp1s0
172.16.1.10/32 via 192.168.0.10 dev enp1s0 ここでenp1s0はネットワークインターフェースの名前です。
2.Network/Netmaskディレクティブ形式: この形式では、ネットワークアドレス、ネットマスク、ゲートウェイを指定するディレクティブを使用します。以下はその例です。
ADDRESS0=10.10.10.0
NETMASK0=255.255.255.0
GATEWAY0=192.168.0.10この形式では、ADDRESS0はリモートネットワークのアドレス、NETMASK0はそのネットワークのネットマスク、GATEWAY0はそのネットワークへのゲートウェイのアドレスを指します。
どちらの形式も、システムの再起動後もルートが維持されるようにするために使用されます。
適切な形式を選択し、必要に応じてファイルに記述してください。
まとめ
以上が静的ルーティング(スタティックルート)の方法のご紹介となります。普段ネットワーク周りに携わらないエンジニアにとっては少々取っ付きにくい内容かもしれません。しかし、開発現場で”ネットワークが繋がらない”という相談を受けて蓋を開けてみたら、”スタティックルートが設定されていなかった”というのをちょくちょく見かけますので、これを機に覚えていただければと思います。


